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カンボジアの旅 その5 2015.2.3〜6


 シェムリアップ市内に戻って,タイ料理の昼食である。タイ料理といっても特段これまでと変わったところはない。午前中の観光でのどが渇いたため,アンコールビール2本のお世話になった。昼のビールは効きますな。

 ホテルはチェックアウト済みだし,三時間近い昼休みはどうなるのだろうと思っていると,やって来ましたガイドのポーラさん。パンフレット片手に,オプショナルツアーのご案内です。ということで,とてもよくできているシステムである。ちょうどトンレサップ湖を見てみたいと思っていたので,それをお願いすることにした。



 雨季の湖の大きさは,乾季の3倍になるそうである。今は乾季なので小さいが,3000平方キロメートルもある。川岸には,土台の足場を湖側に張り出した家々が並ぶ。雨季になると,これらの土台は水没するのであろう。

 貸切状態の観光船に乗って出発である。しばらくは,運河沿いに進む。


【乗客 我々三人のみ 乾季のため水位がずいぶん下がっている。】



 しばらくしてトンレサップ湖に入る。はるかかなたは見えない。まるで茶色く濁った海である。

【広い!!】



 湖の中には,船でできた家々が集落を作っていた。商店もある。学校もある。お寺もある。教会もある。何でもある。その一つのお土産屋さんに立ち寄った。ごく普通のお土産屋という感じで,中に入ると船の上にいるという感じはしない。ナマズやワニを飼っている生簀もあった。


【手漕ぎの小舟でお出かけ。】



【何やら作業中のよう】



【水上寺院】



【布団を干すなど,日常生活を垣間見ることができる。】



【水上集落】



【学校のようだが,キリスト教会にも見える。】



【水上の生簀の中には,ワニ君たちが。】




ここでの暮らし

・飲み水,洗濯の水は,湖の水を使う。トイレも湖にそのまま・・・。最近,お金のある人は飲料水を購入していることもあるが,多くは,湖の水を汲み置きして上澄みを使う。

・時期や気候によって,自由に移動して生活している。特に決まった住所はない。

・豊富な淡水魚の漁場であったが,最近は開発によって,収穫量が減少している。

・どの家(船)にもテレビがある。電気はとおっていないので,バッテリーを使う。バッテリーを運んでくるバッテリー屋さんがいる。

などなど,何とも信じられない生活がここにはあった。


 そして,信じられないことの極め付け。それは,船から降りた待合室のトイレの手洗いで起きた。

 用を済ませ,手を洗おうと蛇口をひねったところ,出てきた水は,何とトンレサップ湖の水そのもの。茶色く濁った水を見て,出していた手を思わず引っ込めた。そして蛇口をそのまま閉めた。そうなんですよ。ここでは,この水が飲料水にまでなるのですから,こんなこと当然なんですよね・・・。




つづく

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