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ぶらりウィーンの旅
 2019.3.7〜12



その7 そして考察


3月11日(月)

 朝食バイキングをいただき、7:30に ヒルトン ヴィエンナ をチェックアウトした。

 到着した時と同様に、ミッテ駅からOBBで、ウィーン空港へ向かった。

 ANAカウンターでは、「プレミアムエコノミー席が1席空いていますが、アップグレードしますか。」と尋ねられた。
ANA上級会員なので、空席がある場合は、無料でアップグレードできることになっている。「おっ来たか!」と思ったが、聞けば3人席の真ん中で、しかも1席なので、残念ながらお断りした。(なんかもったいなかったなあ)


 オーストリア航空のラウンジを利用することになる。これがまた狭く、乗客でごった返していた。
何とか席を見つけて、ワインとチーズをいただいた。

「ラウンジといえばカレーだよな。」などと言いながら、チーズをかじるKだった。


 搭乗口までの売店でFさんは、「カフェ デーメル製のザッハトルテ」を見つけて大喜び。お土産がまた一つ増えてしまった。



【就航したばかりのせいか、一番遠くの搭乗ゲートだった。】




 こうして、11:50 発の NH206 に搭乗した。



【B−787−900 JA877A】




 水平飛行に入ってすぐに1回目の機内食が出てきた。メニューを見ると「ビーフカレー」とあるではないか。

 さすがANA、分かっていらっしゃる。(パチパチパチ)


 もう1回の機内食をいただき、11時間半ほどのエコノミークラス修行を終えて、6:00少し前に、羽田空港C滑走路に着陸した。

 こうして、10:30頃には、松の家に到着することができた。




考察1 音楽の都  音の選別

 さすが、音楽の都である。まず、路上ミュージシャンの質が違う。長岡駅の地下道辺りでギターをかき鳴らして怒鳴っている人とは、格が違う。


 出会った路上ミュージシャン

・地下鉄シェーンブル宮殿駅前  フルートで 魔笛を演奏していた。
・地下鉄内 アコーデオンで ショスタコービッチのジャズ組曲のワルツ、ドナウ川のさざ波など。
・国立歌劇場地下鉄駅構内  ハープ   アルト独唱 いずれも曲目不明
・シュテファン大聖堂近くで  クラリネット演奏   バイオリン演奏 いずれも曲目不明

 これがみんなプロ級・・・すごいの一言。 ハープを家から持ち出して、路上で演奏するかね。



 そしてもう一つは、無駄な音が少ないということ。

 街中では、余計な音楽が聞こえてこない。列車内や駅構内では、無駄な案内アナウンスなどが全くない。

 日本に帰って電車に乗ると、「どこ行きの電車だ」「ドアに気をつけろ」「この先揺れる」・・・。


 音を大切にすることが、生活に根付いていることが分かる。



考察2 性善説なのか 罪作りなのか

 ドイツも同じだそうだが、公共交通機関に乗車するときに「改札」がない。今回利用した乗り放題チケットを持って、一番最初に刻印機で刻印すれば、いちいちチケットを取り出すことなく、乗車できる。これは、本当に便利である。

 きっと性善説に基づくものであろう。


 ところが、たまーに車内検札があるという。これに引っかかるとかなりの罰金を払うことになるそうだ。

 乗客を油断させて、罰金を稼ごうとする罪作りなシステムなのかもしれない。


 ところで、乗車券を持っていても次の場合は、アウトだそうだ。

・刻印機で刻印していない乗車券
・複数回刻印した乗車券


 実は、72時間チケットを購入し、刻印機に差し込んだ。
どの程度差し込めばいいのかわからずにいたら、ガチャガチャガチャと数回刻印されてしまった。






 果たして、このチケットは、有効なのか否かとずいぶんと考えた。とりあえず、一日目は利用したのだが。


 しかし、見知らぬ異国の地。何かあっては大変と、考え抜いて出した結論は、翌日48時間のチケットを購入することだった。



【14.1×2ユーロはもったいなかったが、君子危うきに近寄らず。 刻印機から素早く引き抜いたため、何か左側がずれている(笑)】




 備えあれば憂いなし。ついに検札がやってきたのだった。よりによって旅行者と分かる「平たい顔族」の人をターゲットにするのだから、罪作りなシステムに違いないと確信した。

 今思えば、複数回刻印しているチケットを最初に見せて、だめだと言われたら後のチケットを出した方がよかったかもしれないという、悪魔の考えもある。

 ただし、事態がより複雑になり、かえって面倒なことになったかもしれない。



考察3  進んでいるのか  遅れているのか

 街中、どこでも老若男女を問わず、喫煙している人が多い。特に若い女性が目についた。
 これだけ、健康志向が高まっている世の中にあって、これは一体何なのだろう。

 また、シュテファン大聖堂の入口や、ウィーン楽友協会の入口に、紙コップを持ってお金をねだる女性がいた。
 まだこのような人がいるのが現実である。EUは、移民問題も抱えている。本当に難しい問題である。

 街中はきれいだが、ところどころにワンちゃんの落し物が転がっている。
 Kは、思わず踏んで、滑って転びそうになった。笑っている場合ではない。(怒 ふんだか)




 と、まあ、いろいろ述べてきたが、ウィーン さすが、観光立国である。治安もよい。


 音楽・絵画・建築・歴史遺産・・・その魅力は、数え上げたらきりがない。


 たった3日間ほどの滞在であり、ごく一部分だけの経験である。しかも、観光客向けのものがほとんどだったように思う。


 しかし、路面電車に乗り込んでくるワンちゃんを見たり、ベートーヴェンの散歩道ですれ違う人にあいさつをしたりしたなど、地元の人たちの生活の一場面を垣間見ることができたことは、大きな収穫だった。


 また訪ねたい街、ウィーンだった。



【中央公園の案内板 下の広告のように、いろいろな音楽会等の宣伝があちこちにある。】




おしまい


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