
上海・杭州の旅 その2 2016.8.30〜9.2
8月31日(水)
ホテルの東側の窓から、朝日が入り込んでいる。
遠くに、浦東の東方明珠塔や森ビルなど、これぞ上海という景色が、逆光に浮かび上がっている。
今日も暑い一日になりそうだ。PM2.5のせいか、空はどんよりしている。

レストランで朝食バイキングをいただき、地下鉄2号線静安寺駅から上海虹橋駅へと向かった。
余談:上海の空港・地下鉄・鉄道事情
上海には大きな空港が二つある。国際線が中心の上海浦東空港と、国内線が中心の上海虹橋空港である。
ちょうど、成田空港と羽田空港のような関係である。
この二つの空港を地下鉄2号線で結んでいる。
今回宿泊したのは、地下鉄2号線静安寺駅近くのホテルである。
上海浦東空港から60分、上海虹橋空港へ30分のところにある。
地下鉄は、14路線あり、総延長は548qもある。
主な鉄道の駅は、上海駅と上海虹橋駅がある。
中国の鉄道は、標準軌なので、在来線も新幹線もいずれの列車も通れるようになっている。
上海駅は、新幹線と在来線が混在している。上海虹橋駅は、新幹線専用の駅になっている。
長距離の新幹線は、ほとんどが上海虹橋駅を通る。
上海虹橋駅の窓口で切符を購入する。
中国人は、住民登録証(日本のマイナンバーカードのようなもの)を使って、自動券売機で購入できるが、外国人はパスポートを見せて購入するため、窓口に並ばなければならない。
一つの窓口に20人くらいずつ並んでいるだろうか。ほとんどが中国人なので、自動券売機で購入すればいいのに、なぜか窓口に並んでいる。
ようやく、自分の順番が来た。
パスポートと希望するチケットを書いたメモを渡した。
【左右は、前後という意味 列車番号を書くと満席の場合いろいろと聞かれるので、大体の時刻を指定したほうが良い。】

地下鉄の三天票の時は、中国語を話して購入したが、ここでは、たぶん無理だろうということで、あらかじめメモを用意しておいた。
何しろ、乗車日・列車番号・座席等級・乗車区間・枚数などを往復分言わなければならないのだから。
特に問題もなく希望のチケットを購入できた。
チケットには、ちゃんとパスポート番号の一部と氏名の一部が記載されている。
中国人は、住民登録証がないと、新幹線にも乗れないのだ。
【TKで始まる番号は、パスポート番号 そのわきに搭乗者の名前がある。】

これで本日の第一目標が達成できた。
近くの水郷を訪ねることにする。
地下鉄を乗り継ぎ、「七宝老街」へ行く。
ここが上海市内から一番近い水郷である。規模は小さいが、その歴史は古く、宋代に作られた街だそうだ。
雑貨店、B級グルメ店、茶館、レストランなどが所狭しと並んでいる。
【七宝老街入り口の門】

【規模小さいが、何とも中国的な風景】


昼食には少々早いので、茶館でゆっくりすることにした。
龍井茶セットを一つで、二つの茶碗を頼んだ。
とてもおいしい龍井茶だった。セットの内容は、大量の干しブドウと甘酸っぱい果物の練り姜のようなものだった。
セットを一つにして正解だった。
水路を流れる風を感じながら、ひと時を過ごした。
【ふらりと入った茶館 龍井茶は、杭州周辺で採れる緑茶 日本のように蒸さないで、炒って醗酵をとめる。】



食べきれなかった干しブドウを袋に入れてもらい、茶館を後にした。
少々疲れたので、地下鉄を乗り継いで、ホテルに戻った。
途中のLAWSONで、水や牛肉麺などのカップラーメンをゲットして、昼食にした。
しばらく休んだのち、「魯迅故居」へ向かう。
魯迅記念館は、立派な建物であったが、入場無料だった。
【足場が組んであるところが、魯迅記念館】

魯迅が住んでいたという魯迅故居に向かう。
昔の上海を思わせる3階建てのアパートが続く。その一角に魯迅故居はあった。残念ながら、夕方になり開館時間が終了していた。
【老上海的な街並み】

【魯迅故居 閉館したばかりだった】

せっかくだからということで、定番の観光地点「外灘」に行った。
十年ぶりに訪れたが、またビルが一段と高くなっていた。
【外灘 定番の景色 10年前は、口の空いた森ビルが工事中で、ビルの中では一番高かった。】

【振り返ると、租界時代の建物群】

満員の地下鉄に乗って、静安寺駅に戻った。
駅に直結している久光百貨店内にある上海料理店が、本日の夕食会場となった。
上海料理といえば、「紅焼肉」だ。豚肉を甘辛く炒めたものである。
なんだかとても量が多そうだったので、半分のものはないのと尋ねたが、ないと言われた。
ジャガイモのサラダ、野菜炒飯、そしてお決まりのビール二本で、楽しい食事となった。
【壺に入っている紅焼肉 本当は、中国得意の上げ底 それでも量は多かった。】

25,000歩も歩いた。
翌日の杭州行きに備えて、早めに就寝した。
つづく
