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年金暮らしの一大プロジェクト その7 2018.7.8


第3章 プラチナメンバーを目指した18レグ(15−18)


 いよいよ修行の最終章第5弾になる。

 同じところばかりでなく、行ったことのない所ということで、マレーシアのクアラルンプールも候補にあげて検討した。
 ほぼ同じプレミアムポイントが得られが、圧倒的にエアチャイナの便数が少ない。北京首都空港とクアラルンプール空港との間が、週4便となっている。ディレイで有名なエアチャイナである。乗り継ぎができない場合のリスクが大きすぎる。


 ということで、ここは確実に、再びエアチャイナによるシンガポールにした。

 この修行、エアチャイナのシンガポールで始まり、エアチャイナのシンガポールで締めることになる。これも何かの縁だろう。

 第1弾と違うのは、Fさん同行ということと、中日に1泊することである。
 3月19日に、羽田−シンガポールのCAビジネスクラスのチケットを2名分ゲットした。



 と、ここで想定を超える、大問題が突然発生した。


 何とあの米朝会談が6月12日にシンガポールで開催されるという。なんてこった。


 政治的駆け引きで、開催が中止になったといっては喜び、また開催するといってはおろおろする。

 その動向に一喜一憂しながらその日を待った。



【新潟日報より】




 でも、結論的には、これも修行の一環であり、得難い経験になるのではないかと、腹をくくって出発することにした。



第5弾第Tレグ 通算第15レグ
 羽田 → 北京  平成30年(2018年) 6月11日 13:55
 CA182 A330−300 (B5912)


 八丈島付近に台風5号が近づいており、関東地方は大雨という予報だった。
 波乱含みのスタートとなりそうである。

 なるべく早く羽田空港に着いた方がよいと考え、7:49発の新幹線で新潟を出発することにした。

 と、これが新幹線では信じられない4分のディレイ。エアチャイナのディレイをさっそく予感させてくれた。


 (新潟駅在来線乗り場の一部開業により、在来線乗り継ぎの関係で、新幹線11番ホームの出発が多くなったように思う。ということは、新潟駅に到着する列車と線路上で交差することが多くなるということになる。到着列車が遅延すると、出発列車が遅延するという、構造的欠陥を抱えることになったのではないかと、秘かに思っている。次のダイヤ改正では、到着時刻と出発時刻が離れるようにするに違いない。)



 東京の雨は報道で伝えられていたほどではなく、10時過ぎには、羽田空港国際線ターミナルに到着することができた。

 到着掲示板を見ると、到着便は、45分遅れの予定だという。いつものディレイが始まっていた。


 日本橋や江戸情緒の店などを眺めていると、11時前にはチェックインカウンターが開いた。

 チェックインカウンターでは、「定時出発します」との強気な地上職員に圧倒されたが、それは無理だろうと心の中で呟いて、笑顔で搭乗券を受け取った。


 保安検査では、初めての3Dスキャンとなった。

 両手を挙げて約3秒。なんか微妙。歯医者さんのレントゲンのように機械がぐるっと回る。

 見る人が見ると素っ裸の姿が写っているんだろうな。いや、別にいいけど。


 南側のANAラウンジに行ってみようかとも思ったが、すいている方がいいと思い、北側のANAラウンジに入った。


 ところが結構席が埋まっていた。早速、朝ビールとカレーライスで出発の乾杯をした。

 ANA国際線ラウンジ、これがいいね。調子に乗って、ビール・カレーライス・焼きそば・のり巻き・いなりずし・とんこつラーメンと、大炭水化物祭りとなった。

 国内線もあられだけでなく、もう少し充実してもらうといいのだけど。


 到着便は、45分遅れの到着だったが、出発は頑張って20分遅れとなった。やればできるもんだよエアチャイナ。ということで、ウェルカムドリンクのシャンパンをいただきながら、出発を待った。



【いい感じだね シャンパンとミックスジュース】




 国際線ターミナルから一番離れたC滑走路を南から離陸した。都心を避けて右旋回から左旋回をして西に向かった。


 昼食は、中式を二つ頼んだら、なぜか一つにしてくれということだった。

 前菜の後、中式:カレイのあんかけ煮、西式:ビーフのたれかけ煮、どちらもイマイチかな。前者は、塩漬けカレイという感じでしょっぱい。後者は、缶詰のコンビーフの調理かなという感じ。たぶん日本製の前菜セットの方が断然おいしい。燕京ビールとシャンパンはおいしくいただいた。



【以前と同じ日本製の前菜セット】




【ビーフのたれかけ煮】




【デザート 食べかけですみません。】




【食事の後は、フルフラットでお昼寝タイム 画像に一部修正を加えてあります。】



 ほとんど揺れることもなく、北京首都空港に南側から定刻着陸した。

 沖止めではなく、ボーディングブリッジを通ってターミナルに入った。

 時間はたっぷりあるのになぜか急ぎ足で、乗り継ぎ検査場に向かう。これって性格かなあ。でも、その甲斐もあって乗り継ぎ検査場は、ガラガラ状態だったが、一人一人ていねいな検査のため、通過するのに時間がかかった。


 次の出発まで、6時間以上ある。例によって、BGSラウンジやエアチャイナビジネスクラスラウンジで、ゆっくりと休憩した。


獲得2,041pp 累計40,337pp  獲得1,641mile 累計26,166mile



第5弾第2レグ 通算第16レグ
 北京 → シンガポール  平成30年(2018年) 6月12日 0:10
 CA975 B787−900 (B1468)


 搭乗口の表示がなかなか掲示されなかった。結局沖止めということになり、かなり遠くの51番搭乗口となった。

 優先搭乗といっても、結局同じバスに乗るので、ほとんど意味がない。

 ずいぶん遠くまでバスで運ばれて、ようやく搭乗した。この機は、SFC3レグで搭乗している(B1468)。

 CAさんと朝食の時刻について、なかなか話がつかなかったが、結局4:30に中華粥をいただくことで決着した。途中少々揺れていたが、フルフラットで気持ちよく過ごすことができた。


 まだ、数時間しか横になっていないのに、機内の照明がつき、中華粥の朝食となった。これはこれで、普通の味だった。


 6:00、まだ、外は暗いシンガポールチャンギ空港に、北側から到着した。30分の早着である。この時間でも、多くの人が行き交っている。


 1泊2日のシンガポール観光が始まった。

 米朝会談で、どんなにか緊張した雰囲気かと想像していたが、まったくそんな雰囲気はない。まずは、一安心である。

 MRTのトラベラーズチケットを買いに行ったが、別の窓口で8:00から販売だという。

 それで、先回も購入できなかったのだ。特別英語が通じなかったわけではないようだということにしておこう。

 結局、12ドルのez-linkカードを購入し、10ドルずつチャージした。



【シンガポールドルとez-linkカード】




 MRTに飛び乗って東西線乗換駅のタナ・メラ駅に行くはずが、なぜか一つ手前のエキスポ駅で下車してしまった。

 まあいいや、新規開業のダウンタウン線で、ダウンタウン駅で下車してマーライオンに会いに行くことにした。

 小さなスーツケースを持っているので、ホテルに行って預けてからマーライオンに会いに行こうと思ったが、まあいいや。


 ダウンタウン駅は、ベイフロントの超高層ビル街の地下にある。ゴロゴロと引っ張りながら歩いて、ベイフロントに出た。

 Fさんにスターバックスコーヒーを買ってきてもらい、マーライオンを遠くに見ながら一服つけた。これは、Fさんの英会話実習の一環である。



【遠くにマーライオンを見ながら、スタバタイム】




 マリーナベイサンズを見ながら、ゴロゴロを引いてマーライオンの近くまで行った。

 小マーライオンは、前立腺肥大症が完治したらしく、勢いよく水を吐き出していた。よしよし、薬が効いたな。



【小マーライオン君、元気になってよかった。】




 ということで、ラッフルズプレイス駅からMRTに乗ってオーチャード駅に向かった。

 本日の宿泊は、二度目の「ロイヤル プラザ オン スコッツ」である。

 このホテル、金正恩氏やトランプ氏が宿泊していたホテルからわずか400メートルほどのところにある。



【こんな位置関係かな】




 米朝会談の緊張感など、まったく感じられない。ただ、ホテル前に米朝会談記念のハンバーガーの宣伝ポスターと宣伝車があるくらいだった。



【「ロイヤル プラザ オン スコッツ」前 ここを通る何人かが写真を撮っていた。翌日には撤去されていた。】




 まだ10:00だったが、チェックインをしてくれた。ありがたやありがたや。MRTの乗り換えを間違えたことが、「吉」と出たらしい。ここをベースに休憩をしながら活動できることになった。


 少々休憩の後、ショッピング街散策に出かけた。

 高島屋の地下にあるフードコートで、中国系の麺をいただいた。汁なし系だが、辛いことからいこと。担々?じゃないのになあ。ということで、お腹いっぱいになり、ホテルに戻って午睡の時間とした。

 外は、とにかく蒸し暑い。外の気温とMRTや建物内の温度差が大きすぎる。それに、前日の機中泊がボディーブローのように効いてきた。


 揚げ串弁当とビールをゲットして、部屋の中で、豪華夕食にすることにした。まだ日は高いが風呂に入り、ビールで乾杯した。何と、19:00頃には、本格的な眠りについた。

 修行とはいえ、ベッドで足を延ばして眠ることができるのは、幸せである。あんなに早く寝たのに、いつもより遅めの朝食をとった。



 チェックアウトを済ませ、荷物を預けて、観光を再開した。


 最初の観光地は、セントレジスホテル。前日まで金正恩氏が滞在していたホテルである。


 前日まで規制線が引かれ、通行止めになっていたホテル周辺の道路は、通常通りの様子だ。ホテル前の歩道には、規制線グッズの後片付け残しと、数名の報道関係者がいるのみだった。



【いかにも高級ホテル セントレジスホテル 宿泊代は、誰が払ったのだろうか。】




【数名の報道関係者がいた。】




【前日まで活躍した規制線の道具】




 ということは、もうお帰りになったということだ。よし、セントーサ島に行こう。


 オーチャード駅からMRTを乗り継いで、セントーサ島直近のハーバーフロント駅に降り立った。大勢の人が行き交っている。昨日は、まるで違う雰囲気だったのだろうと想像しながら、セントーサ島につながる橋を歩いた。



【ユニバーサルスタジオシンガポールに入りたい的オーラが、バンバン出ている。】




【今日は登るぞ、巨大マーライオン】



 巨大マーライオンの天井に登って、360度景色を見まわした。米朝会談が開かれたカペラホテルも望むことができた。



【右上のビル群の辺りが、マリーナベイ】




【まる囲みが、例のカペラホテルの一角】




【冷房の効いている水族館に入った。あっ!シュモクザメだ】




【癒されますなあ】




 シニア料金で見学した水族館を出ると、猛烈スコールの時間になっていた。


 島全体がアミューズメント施設のセントーサ島は、毎日やってくるスコール対策も万全で、いたるところに明るい色のテントが設置されており、自由に移動することができるようになっている。



 昼を過ぎたので、また歩いてハーバーフロント駅に戻った。ここも巨大なショッピングモールになっている。Fさんが食べたい食べたいと言っていた「カヤトーストセット」をいただいた。うーん甘い。

 そして、これまた食べたい食べたいと言っていた「ホッケンミー」をいただいた。



【ご存知、ホッケンミー】




 いったんホテルに戻って、預けておいた荷物を持ってラッフルズプレイス駅に行った。

 セブンイレブンでビールをゲットしてから、マリーナベイサンズがよく見えるベンチに陣取った。



【夕暮れ迫る、マリーナベイサンズ】




【超高層ビル群にも、明りがともり始めた。】




 ビールを飲みながら、20:00から始まる光の一大ページェント「ワンダー・フル」を待った。二回目だが、見る角度を変えても、やっぱり香港や上海に比べて見劣りがする。確かにすごいが、マリーナベイサンズ単独でやっている感じで、他の高層ビル群との一体感がない。音もイマイチかな。



【こんな感じ ぶれているので、小さく表示(笑)】




 一通り見て、ラッフルズプレイス駅からチャンギ空港へと向かった。


獲得3,888pp 累計44,225pp  獲得3,488mile 累計29,654mile




第5弾第3レグ 通算第17レグ
 シンガポール → 北京  平成30年(2018年) 6月13日 23:25
 CA970 B787−900 (B1431)


 この日の朝早く、エアチャイナからメールが入っていた。

 搭乗機の出発が遅れて、01:00になるという。予定変更が必要な人は、連絡をしてもらいたいという、とても親切な内容だった。北京首都空港での待ち時間が少なくなる分、こちらにとっては好都合だ。


 空港に着くと、出発は、01:15になっていた。ディレイの連鎖が始まっている。


 SATSプレミアムチェックインラウンジがあった。確か先回訪ねた時は、閉まっていたような・・・。ここでは、椅子に腰かけてチェックインができる。チェックインを終えると、直接出国検査場に出ることができる。至れり尽くせりだ。


 例によって、SATSラウンジで遅い夕食をとることにした。出発スポットが未定だったので、少々早めにラウンジを出た。

 D46スポットは、かなり遠くにあった。安全検査を終えて待合室に入ると、ようやく搭乗機が到着した。

 結局、01:40発となった。2時間15分のディレイである。ウェルカムドリンクの水を飲みながら、食事は不要と断った。


 チャンギ空港北側から離陸した。予想通り、右側の窓に、マリーナベイサンズの夜景が煌々と輝いている。

 今の時刻は一体・・・。シンガポールの夜景を見せてもらい左旋回して北京に向かった。


 明け方4時前頃だろうか、東の空から真っ赤なというより深紅の太陽が見えてきた。空が明るくなると、787ご自慢の電気式シェードが活躍していた。濃い青になって太陽光を遮る。


 超ディレイのためか、食事は、6:30頃から配られていた。お茶と果物だけをいただいた。


 高曇りのような北京首都空港を南側から一番右側の滑走路に降り立った。7:45到着と、2:15のディレイとなった。

 駆け足で乗り継機に急ぐ人も多く見られたが、こちらにとっては、好都合だった。


 エアチャイナファーストクラスラウンジに初めて入った。ゆっくりと朝食をいただき、のんびりとした時間を過ごした。

 なんか買おうかなと、お店を覗いたが、すべて超高い。

 安物の食品もなく、再びBGSラウンジで休憩をしたが、何とこれまでと違って、かなりの人で込み合っていた。コーラなどをいただき、ラウンジを後にした。



獲得3,888pp 累計48,113pp  獲得3,488mile 累計33,142mile




第5弾第4レグ 通算第18レグ
 北京 → 羽田  平成30年(2018年) 6月14日 12:50
 CA167 A321 (B6327)


 いよいよ最終レグとなった。



【羽田行きの搭乗案内 いよいよラストフライトだ。CA970は、ANAとコードシェア便】




 早々の搭乗だったが、なかなか出発しない。「只今4名のお客様をお待ちしております」とのアナウンスがあったが、いつまで待っても待ち人来たらず。

 結局20分遅れでボーディングブリッジを離れた。あの4人はどうなったのだろう。まあ、いいや関係ない人だから。

 ということで、中央の滑走路を南側から離陸し、右旋回をして南に向かった。


 修行の終了を祝福するかのように、手荒い揺れの演出もあった。カップに入っていたお茶がこぼれだすほどだった。



【ラストフライトの機内食 日本風の料理と中華風ドリア 左のカップのお茶が、揺れてこぼれ出た。】




 房総半島を横断し、羽田空港A滑走路に着陸した。最終フライトは、19:33で10分遅れの解脱だった。



 シンガポールで預けたスーツケースは、何と一番最初に出てきた。

 さあ、東京モノレールへと歩き始めた途端、「バッゲージの控えを見せてください」と止められた。何ということか、すぐに航空券の半券は見つからなかった。

 「パスポートを見せてください」ということで、名前を照合してもらった。

 無事解放されて、「どうも、お手数をおかけしました」と言われたので、「ほんとに、手数がかかりました」と答えたら、睨まれてしまった。せっかく、人生初の一番バッゲージだったのに、そして、めでたい解脱だったのに、・・・。

 まあ、この程度で心が動かされるようでは、本当の意味での解脱には、程遠いに違いない。

 お疲れさまでした係員さん、これもお仕事ですからね。



 東京モノレール、新幹線を経由して家に着いたのは、21:30を過ぎていた。



 米朝会談に揺れ動いた修行第5弾だったが、まったくその影響はなかった。普段、我々がいかにマスコミに振り回されているかを知るいい経験だった。

・台風が来れば、風が強い所だけを報道する。

・米朝会談があれば、シンガポールが大変なことになっていると報道する。

 このような報道を見て、すべてだと勘違いしてしまう。確かに、危険な地域はあるだろう。しかし、情報を整理し、冷静に行動すれば、多くの問題を回避することができるのだ。突然降ってわいた米朝会談から学んだことは、こんなところかな。



獲得2,041pp 累計50,154pp  獲得1,641mile 累計34,783mile



 ・2018年6月17日(日) プラチナサービス到達のお知らせがメールで来た。



【遂に届いた 到達メール】




 こうして、動き出してから6か月で、ようやく修行の18レグが終了した。

 この間、マツエさんが逝去したり、4人目の孫が生まれたりと大きな出来事があった。

 まさに、「年年歳歳花相似 歳歳年年人不同」である。



 有り余る修行中の時間に、本当にいろいろなことを考えることができた。長いようで短かった半年であった。




合計  搭乗18回   搭乗時間 65時間20分

     飛行距離   26,281mile ≒ 42,295q

     プレミアムポイント単価(1ポイント当たりの航空券の料金) 10.22円




つづく


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