
年金暮らしの一大プロジェクト その3 2018.7.3
第3章 プラチナメンバーを目指した18レグ(1−4)
第1弾は、中国国際航空・エアチャイナ(CA)のビジネスクラスを利用して、羽田−北京−シンガポールの0泊3日の旅である。
CAのビジネスクラスの料金は、ANAと比べて1/3〜1/4程度の料金である。ということで、安さでCAに魂を売った。
ただし、第1弾の一番の修行ポイントは、0泊3日の日程という「不眠の行」である。そして、ゆとりを持った乗り継ぎ時間ゆえの「瞑想の行」をどのように過ごすかである。
注:本稿では、「CA」が2種類出てくる。CA:エアチャイナ、CA:キャビンアテンダント、文脈から区別ができると思うので、そのまま併用することにした。
第1弾第1レグ 通算第1レグ
羽田 → 北京 平成30年(2018年) 3月6日 14:20
CA182 A330−300 (B5946)
新潟駅発8:25の新幹線で、羽田空港に向かった。途中遅延もなく、11時過ぎには、羽田空港国際線ターミナルに到着した。
モノレールの駅を出ると、すぐにチェックインカウンターのホールになっている。とても便利なつくりだ。
エアチャイナのチェックインがまだ始まっていなかったので、しばらくターミナル内を歩いてみた。
国際線ターミナルには、日本橋があったり、江戸情緒のお店があったりと、外国人向けのしつらえがいくつか見られた。
【エアチャイナのチェックインカウンター 赤と青のカーペットがビジネスクラスカウンター】

11:30頃にチェックインが始まった。
エアチャイナは、スターアライアンスメンバーなのに、JAL(「じぇいえいえる」ではなく、「じゃる」と呼ぶ:ワンワールド)の地上職員が対応している。
エコノミークラスは長蛇の列だったが、今回はビジネスクラスなので、スムーズに進んだ。
出国審査場には、自動出国の機械もあった。どうやら事前に手続きをすれば、こちらも使えるようだ。ただ、羽田や成田などの主要空港にしか設置されていないので、あまりメリットはないだろう。そんなことを考えながら、出国審査に進み、それほど待つことなく通過した。
搭乗口を確認したのち、北側のANAラウンジを利用した。
注:ビジネスクラスやプレミアムエコノミークラスを利用すると、その航空会社や関係航空会社のラウンジを無料で利用することができる。国際線の場合、お酒の外に、ホットミールなどが用意されていて、質も高い。
また、「プライオリティーパス」というものを持っていると、エコノミークラスでも、世界中の多くのラウンジを利用することができる。プライオリティーパスは、年会費10,000円くらいで取得できる。ANAラウンジは、このプライオリティーパスでは、利用できない。
さらに、クレジットカードのゴールドカードを持っていると入れる、カードラウンジもある。カードラウンジでは、お酒の提供やホットミールがないのが普通である。
人は少ない。豊富な酒類と、ホットミールも少しある。定番と言われているビーフカレーとビールで昼食をいただいた。
【まずは、修行のスタートを祝し、ビールで一人乾杯】

ビールの自動サーバーには、驚いた。グラスをセットすると、自動で傾いてそそぎ始め、最後に直立させて細かい泡を投入する。よく考えたものだ。
ビールを飲みながらエプロンの方を見ていると、搭乗予定のCA182便が、定刻通りに到着した。
【エアチャイナ A330−300 お世話になります。】

このANAラウンジは、13:30でいったん閉めるとか。まあ、そのせいですいていたのかもしれない。
13:00過ぎに、ラウンジを出て搭乗口に行った。
しばらくすると、搭乗口に人が並び始めた。かなりの長蛇の列となった。ここでアナウンス
「当機メンテナンスのため、出発が遅れます。」ここで列を抜けた人、日本語のわかる人。
次に英語でアナウンス。ここで列を抜けた人、英語のわかる人。
まだ、列には多くの人が残っている。ここで並んでいる人、そう中国人。
ということで、中国国際航空なのに、中国語のアナウンスがないという、面白い現象を見た。
結局タイヤ交換をしたらしく、予定より45分遅れで、搭乗となった。
A330のビジネスクラスは、フルフラットになるようだ。
【初ビジネスクラス搭乗】

CAさんが、スリッパを出したり、コートをクロークに入れたりと、エコノミークラスとは、別世界。
ウェルカムドリンクのオレンジジュースを飲みながら、昼食のメニュー表を眺めて出発を待った。
ディレートと評判の中国国際航空だ。さっそく45分遅れの出発となった。
C滑走路を海側から離陸した。(34R)右旋回し、都心を迂回し、左旋回して北京に向かった。
昼食は、中華メインを注文した。テーブルに白いクロスが敷かれ、注文したシャンパンとともに、美味しいランチタイムとなった。
【さっき食べたばかりなのに・・・】


食後は、シートをフルフラットにして、ゆったりと時間を過ごした。
途中多少揺れたが、北京首都空港の東側を通過し、北側から着陸した。
噂通り沖止めとなり、バスで第3ターミナルへと移動した。幸い国際線乗り継ぎゲートは、ほぼガラガラ状態だった。
今回の第一の関門は、この国際線乗り継ぎであった。情報によれば、込み合う時にはここを通過するのに、1時間以上かかるというが、意外とあっさりと通り抜けることが出来た。
出発ロビーに出てからは、6時間ほどの待ち時間となる。ここでの過ごし方も、工夫しなければならない。
はじめは、プライオリティーパスを使ってBGSラウンジに入った。
ワンワールド系のラウンジだが、中にいるのは数人。ホットミールも少々しか残っていない。ビールなどを飲みながら時を過ごした。
続いて、CAのビジネスクラスで入れるエアチャイナビジネスラウンジに入った。
どちらのラウンジも、Wi-Fiがうまくつながらない。いかに、グーグルに頼った生活をしているかと感じるとともに、中国の金盾が恨めしく思えた。
獲得2,041pp 獲得1,641mile
第1弾第2レグ 通算第2レグ
北京 → シンガポール 平成30年(2018年) 3月7日 0:10
CA975 B787−900 (B7800)
初の787だった。沖止めではなく、ボーディングブリッジからの搭乗だった。
例によって、20分遅れで北側から離陸した。ビジネスクラスの足先は、少々狭くなっている。ウェルカムドリンクの水を飲みながら、翌朝の朝食(中華粥)の注文をした。
【さすがに最新鋭機 装備が豪華だ】

フルフラットで、シンガポールへと向かった。
途中揺れる場所も多かった。ラウンジで飲みすぎたせいか、トイレに何回か通った。しかし、ここはビジネスクラス。広々としたトイレは、他の客に遠慮することなく、随時利用することが出来た。
朝食の中華粥は、まあまあかな。
シンガポールの入国カードが配られないまま、着陸態勢となった。
シンガポールチャンギ空港、右旋回して南側から着陸した。
第1ターミナルの入国ゲート前では、大勢の人が入国カードを記入していた。もしかすると、ここは、そのようなシステムなのかもしれない。ということで、時間もあることだし、ゆっくりとベンチに腰かけて記入した。
さて、第二の関門は、この入国審査だ。
シンガポールの入国カードには、宿泊ホテル地の記入欄の外に、ホテルの電話番号や郵便番号を記入する欄もある。
日帰りの場合、ここらあたりの事情を精査されることもあるようだ。
ホテル名の欄には「One day trip」と記入し、電話番号や郵便番号は空欄にした。
きちんと説明できれば何ともないはずであるが、日本人が北京からやってきて、日帰りで北京に帰る・・・やっぱりどう考えても普通じゃない・・・怪しい・・・。
優しそうな入国窓口の係員を探して並んだが、途中で奥の窓口へと誘導された。
そこの係員は、女性だった。うーん、微妙と感じながらも、パスポートと出入国カードを出して、指紋の認証を行った。
「One day trip?」と声を掛けられた。おっ、来たぞ。「Yes ,one day trip.」と笑顔で答えて、無事通過した。
こうして、0泊で18時間ほどのシンガポール滞在が始まった。
スカイトレインに乗って、第2ターミナルに移動した。
第2ターミナルは大韓航空のカウンターがあるので、以前来たことがある。
長い下りエスカレーターに乗り、MRT(地下鉄)の案内所に行った。
「1day ticket please.」と話したが、どうも通じていないようだった。結局12ドルのチケットを買うことになった。
「Traveler`s ticket 1day ticket please.」と言うべきだったのかもしれない。
一日乗り放題の「1day ticket」は20ドルだが、最後にデポジットの10ドルが戻ってくる。購入したチケットは、デポジット分はなく、実質7ドル分の利用となる。どちらが得か微妙であったが、次の修行でチャージして使えるということで了解した。
シンガポールといえば、とりあえずマーライオン公園ということで、MRT「ラッフルズプレイス」で下車し、元気よく水を吹き出すマーライオンを訪ねた。
【シンガポールと言えば、ここ】

裏側の小マーライオンは、前立腺肥大が進行したらしく、水は出ていなかった。
【小マーライオン 大丈夫か?】

しばらくすると、急に雲が出てきたので、テントのある場所に腰かけて、スコールを待った。
掃除のおじさんに「Rain coming soon?」と話しかけると、笑いながら「Yes,
coming soon」と答えた。
さて、マーライオンに群がっている中国人たち、どうするかなと、期待をしながらスコールを待った。
スコールがやってきたが、中国人たちは慌てることもなく、雨の中で観光を続けていた。中国人恐るべし。約小一時間スコールが続いた。
ようやく晴れたので、MRTで、ハーバーフロントに向かった。
ハーバーフロントからは、歩いてセントーサ島に渡った。
【対岸がセントーサ島 徒歩のほか、ロープウェイやモノレールで渡れる。】

このころから、左脚の小指に痛さを感じていた。新品の靴が、まだ足になじんでいなかったのだ。
セントーサ島は、島全体がアミューズメントパークのようになっていて、ユニバーサルスタジオなどが設置されている。
【USJではなく、ここはUSSかな。】


しばらく歩いて、巨大マーライオンなどを見たが、あまり面白くもないので、また、歩いてハーバーフロントに戻った。
ハーバーフロントの駅は、巨大なショッピングモールになっており、その地下のフードコートで、シンガポール名物「ホッケンミー」(5ドル)をいただいた。
薄味で、美味しかった。しいて言えば、「長崎ちゃんぽん」かな。新発田のシンガポール食堂の「オッチャホイ」もこんな味なのだろうか。
チャイナタウンなども歩いてみようかとも考えたが、足がかなり痛くなってきたので、そのままチャンギ空港に戻って休むことにした。
チェックインまでだいぶ時間があるので、あちこちで休んでは、足を休めていた。
前回の訪問の時の小銭を数えたら、1ドルほどあったので、2ドル札と合わせて、2.7ドルのオレンジジュースを買った。
シンガポールで使ったお金、14.7ドル(約1,200円)だった。
いろいろと確かめたら、エアチャイナのビジネスクラスは、アーリーチェックインができるようなので、18:00頃にチェックインをして、出国した。
出国は、自動出国機で、大事に保管するようにと案内本に書かれていた出国カードは使うことがなかった。
SATラウンジで、しっかり夕食をとり、休憩した。足が痛いので、プライオリティーパスが使える他のラウンジなど行かず、じっとしていた。それよりも本当は、眠かった。
獲得3,888pp 累計5,929pp 獲得3,488mile 累計5,129mile
第1弾第3レグ 通算第3レグ
シンガポール → 北京 平成30年(2018年) 3月8日 0:15
CA970 B787−900 (B1468)
チャンギ空港は、保安検査が、各出発ゲート直前にある。
長蛇の列で、ビジネスクラスなど関係ないといった状況だ。
二つのレーンがあり、右のレーンは、全身スキャンのようだ。両手を挙げて、スキャンされている。ここにはいきたくないものだ。ということで、左の普通のレーンを通って中に入った。やっとここで、優先搭乗。
この旅で初めての定刻出発。南側から離陸した。
毛布がなかったので、頂戴と身振りでお願いしたら、不機嫌そうに渡された。
この便のメニューには、「副正餐」書かれており、深夜食だったらしい。それよりも何よりも、眠かった。
水平飛行になるや否やフルフラットにして横になった。少し食器が触れ合うような配膳の音がしたが、いつの間にか眠ってしまった。
そんなこんなで、「副正餐」は何ももらえなかった。
しかし、よく寝た。CAさんが、何も食べなかったからと、おやつを持ってきてくれたが、断った。
6:02北京首都空港、南側から着陸した。乗り継ぎは、比較的スムーズだった。
エアチャイナビジネスラウンジで、朝食をとった。思った通り、奥の方に点心やスープ、チャーハンなどが置いてあった。
しばらくそこで休んだ。足は少し良くなってきていた。しかし、靴を履いて動くとまだ痛みがある。無理をせずに、空港内の探検を少々やった。
そこで気づいたこと。
中国人、お湯(水)のサーバーのところにいつも列をなしている。水筒を用意し、保安検査前にお湯を捨てて、保安検査場を通り抜けると、お湯を入れるようだ。お茶文化が今に引き継がれていることを感じた。いや、意外と経済的にできているのかもしれない。
滑走路がよく見える場所で、ずいぶんと時間を使った。尾翼に北朝鮮の国旗を描いた、珍しい形の小型機がタキシングしていた。おそらく、ロシア製の飛行機であろう。
【めったにお目に係れない飛行機だ。】

獲得3,888pp 累計9,817pp 獲得3,488mile 累計8,617mile
第1弾第4レグ 通算第4レグ
北京 → 羽田 平成30年(2018年) 3月8日 11:50
CA167 A321 (B6823)
お約束の50分遅れで出発。南側から離陸し、しばらくは快晴の中国上空を飛行した。
何だか見覚えのある海岸線だと思ったら、左には旅順口などが見えた。
比較的古いエアバスだった。
【最新鋭機から旧型機への乗り継ぎ。うーん・・・しかし、この旅最大の喜びが待っていた。】

フルフラットにならないのはいいとして、ビジネスクラスなのに、シートモニターなし・USB端子なし。
しかし、CAさんは、フレンドリーでよかった。前の便の印象が悪かったから、余計にそのように感じたのであろう。
その旨、中国語に書いて伝えたら、大変喜んでいた。お礼にはがきとマグネットをいただいた。
【すっかりエアチャイナの虜になってしまった。というか、すでに魂を売っていたのであるが。】

【私たちの仕事ぶりを認めていただき、ありがとうございます。よい旅をお祈りします。】

やっぱり、人を感動させるのは、人ですな。
ということで、雨雲の中、羽田空港A滑走路を海側から着陸した。
マグネットを貰って喜びすぎたわけではないが、座席にカメラを忘れてしまった。
座席の脇に置き、毛布に隠れていたようだ。カメラがないかもしれないと感じたのは、新幹線の中。あちこち探してみたが、やっぱりない。大失態だった。
翌日エアチャイナに電話したところ、確保してあるとのこと。3月12日に羽田空港に取りに行くことにした。おお、ギリギリセーフ。
エアチャイナのプレミアムポイントは、比較的早く、二日後には加算されていた。
獲得2,041pp 累計11,858pp 獲得1,641mile 累計10,258mile
つづく
