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患者の気持ち

加齢による頚椎椎間板ヘルニア全治3週間と診断され、2週間が経ちました。この間、いろいろな活動をキャンセルしました。改めて、健康の有難さを認識しました。

久しぶりに患者さんになって、いろいろなことを感じました。

数日医院に通って、頸椎を牽引してもらっていましたが、なかなか良くなりません。頸や肩が痛くて、寝返りもできずよく眠れない日が続きました。そこで、医師に尋ねてみました。

K
「・・・少しでも首を動かすと痛くて眠れないのですよ・・・首に良い寝方はないのでしょうか・・・」


Dr.
『今、治療が始まったばかりなので、そんなに早く良くなりませんよ。大体、寝てる時はいろんな格好になるので、これがいいという寝方などありません。誰でも、昼間はあまり感じなくとも、夜になると痛いと感じるものなんです。まあ、精神的なものですよ・・・』

確かに、医師としての経験から、話していることは正しいのでしょう。
しかし、私の質問に正対した答えになっていません。重要なことは、医師にとって毎日のことでも、患者にとっては初めての非日常であるということです。

患者の私は、次のような答えを期待していたのです。
「痛いことが続いて、大変ですね。」(傾聴と共感的態度)
「毎日牽引していますが、おおよそ10日位で快方に向かいますよ。」(快方のめど)
「一番楽な姿勢で寝てください。寝方で悪化することはありませんから。」(治療への安心感)
「もし眠れないようでしたらもう少し強い痛み止めを処方しましょうか。ただし、本当に痛い時だけですよ。」(患者の訴えに対する新たな提案)

ここまでの答えは無理でしょうが、少しは・・・。


教育の世界も同じだったなと、改めて感じました。子供たちは、自分の考えをうまく言葉で表現できないことが多いのです。しかし、訴えてきているということは、何らかの答えを想定し、期待しているのでしょう。果たして、自分がそれに応えてきたのだろうかと、考えさせられました。




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