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挑戦いろいろ 大連自力旅行


 いろいろなことを試してみたいという衝動に駆られて,中国大連旅行を計画した。

 これまでの海外旅行でも,多くは自力旅行をしてきた。しかし,自力といっても,フリープランのパック旅行というジャンルだった。現地空港に着くと,お迎えのガイドがいて,ホテルまでの送迎とチェックインを手伝うというパターンであった。ここから一歩脱したいということから,この計画が始まった。


挑戦その1 海外航空券の手配と搭乗

 HISと楽天トラベルを比較した。楽天トラベルの方が,安く正規割引航空券が購入できた。大韓航空「新潟〜仁川〜大連」サーチャージ,空港税込往復で一人52,190円


挑戦その2 ホテルの手配とチェックイン

 五つ星の大連日航飯店,ここは安心のホテル日航系列で決定。ウォッシュレット完備もうれしい。ツインルーム朝食付き2泊で,サービス料込1,458.2元=約28,000円。一人1泊7,000円


挑戦その3 Wi-Fi環境の整備

 空港やホテルの無料Wi-Fiが使えるが,有名な金盾(きんじゅん:中国の情報管理システム)のため,グーグルマップやGmailなどが使えない。そのため,規制の対象になっていない香港を経由するプリペイドSIMを用意した。
 現在所有のiPhoneは,シムフリーであるが,プリペイドSIMを挿入するとIP電話以外が使えなくなる。緊急連絡のことを考えて,以前使っていたモバイルルータを使うことにする。docomoショップで3,000円の手数料を払ってSIMロックを解除してもらった。

挑戦その4 地図アプリの活用

 Wi-Fiがつながらないところでも利用できるマップ(グーグル系)をiPhoneとiPadにダウンロードしておいた。市内の移動に活用したい。


挑戦その5 ATMでの現地通貨の調達

 現地通貨は,ホテルのフロントで交換したり,第四銀行などのATMで事前に用意していた。海外でのATMでお金を引き出してみたい・・・ということで,国際デビットカードを作成しておいた。クレジットカードでも国際ATMが使えるが,あくまでもキャッシングである。利息を払うのは嫌だということで,国際デビットカードの登場となった。


挑戦その6 公共交通の利用

 日本統治時代そのままのレトロな路面電車や,今年5月に開通した地下鉄に乗ってみたいものである。



旅の詳細は,別途旅行記に譲ることにして,挑戦結果を記す。
2015.10.21〜10.23大連滞在。




結果その1 海外航空券の手配と搭乗

 楽天トラベルのマイページにEチケット控えがあるので,それをプリントアウトして,大韓航空のチェックインカウンダーで搭乗手続きをするだけである。仁川空港の乗り換えは,かなりの回数経験済みなので,全く問題がない。大連空港のシステムが多少ほかの空港と違うので,少々戸惑ったくらいである。


結果その2 ホテルの手配とチェックイン

 初めての場所なので,タクシーでホテルまで行くことにした。バゲージをトランクに積んでもらい,超ボロボロのVWタクシーに乗車した。中国語で,「日航飯店に行きたい」と話したが,??の表情だったので,メモを見せながらもう一度中国語で話すと,「OK,OK」ということで,30分ほどでホテルに到着した。中国語で,「領収書をください」とお願いしたら,ゆっくりゆっくりの機械から領収書が出てきた。

 チェックインは,Booking Confirmationを示しながら,英語と日本語交じりの会話で無事完了した。


結果その3 Wi-Fi環境の整備

 大連日航飯店は,無料Wi-Fiが使えるが,何ともスピードが遅い。到着報告をkyo-koにGmailで送ったら,跳ね返されてしまった。momoへは,icluod mailで無事に送ることができた。HH様宅には,IP電話を使ったが,音質が悪かったそうだ。Wi-Fiの速度が遅いためだろう。
 それ以降,ホテルにいる間もモバイルルータを使うことにした。Gmailもしっかり使えるし,グーグルマップも使える。噂通り,中国政府の金盾を破ることができた。ヤフーニュースの閲覧やメールなどの利用であったが,3日間で150MBほど使った。200MBで3,300円なので,少々高い感じがした。今度は,もっと安くて容量の多いSIMを使ってみよう。


結果その4 地図アプリの活用

 これまでも,フランス,カンボジアや香港などで,ダウンロード済みの地図アプリを使っていた。GPSがついているので,現在地が確認できて,大変便利である。今回も,大連の地図をダウンロードして使った。

 空港からのタクシーの中で,さっそく使ってみた。進んでいる方向は間違いないが,上手に道路に乗らないなと思てみていた。ずいぶんと進んで,大連駅の近くだなと思っていたら,そこはもう,大連日航飯店だった。???。ホテルの部屋に入っても,現在地は,大連駅前を表示している。???。インターネットで検索してみたら,中国では,地図表示が西南西に約500mずれるとか。いろいろと調べてみたが,中国で使う地図のコードが違うらしい。現在地表示の東北東500mが現在地だと理解できたのは,二日目の午後であった。知らない土地での脳内補正は,非常に難しかった。恐るべし中国,外国に迎合しない姿を垣間見た気がした。

 初日,地下鉄を使ってホテルまで歩いて行こうかとも考えていたが,地図アプリがこのような状態だったら,たどり着くまで,かなりの時間がかかったかも知れない。タクシー利用で正解だった。

 この問題の解決には,現地地図ソフトを使うしかないらしい。中国アプリ「百度地図」をさっそくインストールした。さて,本当に正しく表示されるか,次の訪中が楽しみである。


結果その5 ATMでの現地通貨の調達

 これが大失敗だった。国際デビットカードを使って,ホテル内のATMで中国元をおろすことにした。使える言語は,中文と英語,もちろん英語を使うことになる。パスワードを入力して,引き落とし金額まで入力するのであるが,最終段階で「パスワードが違います」的なメッセージが出て,取引が終了する。2回ほど挑戦するが,同様の結果である。そんなこともあろうかと,出国前に日本のATMでパスワードを確認していたのだったが。試しにクレジットカードでやってみようということで,やってみたら見事中国元が出てきた。まったく???であった。パスワードが6ケタ対応かもしれないと思い,頭に00をつけて入力したが,結果は同じであった。「このATMは,デビットカードに対応していないのかな」と,その時は結論付けていた。しかし,この挑戦,あきらめることができず別の銀号のATMを使ってみることにした。そこでは,このデビットカードを挿入しただけで,弾き出されてきた。「中国じゃ国際デビットカードが使えないんだよきっと」などと,能天気な結論に達していた。

 帰国後,カード会社に連絡しようと関係書類を見ていると,何と国内用のパスワードと外国用のパスワードがあるではないか。トホホ・・・すっかり忘れていた。さっそくカード会社に電話をすると,「はい,10月22日にロックされました。」だと。結局1,000円払ってカードの再発行と相成った。痛い授業料であった。


結果その6 公共交通の利用


 日本統治時代の路面電車に乗った。乗車時に「上」と書いたドアから乗車して,1元を箱に入れる。ガタガタと,小走りのような速さで進んでいく。停留所は,もちろん道路の真ん中。場所によっては,ホームがないところもある。そんな,道路の真ん中で乗り降りしている人もいる。実は,ホテルから一番近い停留所もこの状態だった。とても道路の真ん中で路面電車を待つなどという芸当はできなかった。大連の路面電車,恐るべし。






 大連の地下鉄は,2015年5月に開通したそうである。物々しいチェックを受けて改札口に行く。電車は新しくきれいで,快適である。しかし,乗客は少ない。聞くところによると,大連は泥地の上にあり,地下鉄などとてもできるような場所ではないという噂があるそうだ。一年くらい事故がなければ,利用するかもしれないという人も多いそうだ。自国の技術を信用しない中国市民っていったい・・・。


今後の課題

 概ねうまくいった挑戦であったが,課題もいくつか残った。

・中国アプリ「百度地図」がうまく機能するか。
・もっと安いSIMの利用。
・再発行された国際デビットカードの利用。今度は間違えないぞ。
・ここでは発表できない失敗のリベンジ。


楽しみがまたできた。ああ,早く挑戦したい。


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