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邦 楽

最近の新しい傾向として,邦楽に目が向いています。


7月末に観世流羽衣,解説付きを鑑賞してきました。
先日は,人形浄瑠璃曽根崎心中を鑑賞してきました。地方公演ということもあり,少々の解説付きの公演です。

能の所作や謡,文楽・人形浄瑠璃・浄瑠璃などの言葉や意味などなど,何も知りませんでした。


戦後の音楽教育は,洋楽が中心で,邦楽についてはほとんど触れていません。最近の学習指導要領では,邦楽について取り扱う時間数も増えてきてはいますが,やはり洋楽が中心です。そんなことからか,これまで邦楽に触れる機会はとても少なかったのでしょう。


さて,曽根崎心中ですが,何と字幕付きです。オペラの引越公演と同じようで,大変わかりやすかったですが,多少違和感がありました。
席がやや後方だったため,人形の細やかな仕草などはっきりとは見えませんでしたが,三人の息がっぴったりと合って,命が吹き込まれているように感じました。

また,太夫・三味線の奏でる浄瑠璃も,心地よく体の中に入ってくるようでした。
やっぱ,日本人ですな。

最後は,お初と徳兵衛が心中して幕が下りるのですが,そこで大きな拍手というのも,何かなあという感じでした。オペラの最後もだいたいそうですね。演技や演奏に対しての拍手なのでしょうが,ついついストーリーに入ってしまっている自分がありました。そして,あの悪人九平次は,その後どうなったのだろうと気に掛かるのでした。「命がけで恋を全うした美しい人間」の物語ではなく,「勧善懲悪」の水戸黄門的な価値観から抜け出せないKでした。


10月末には,「秋の能楽鑑賞会 求塚」を鑑賞予定です。機会があれば,歌舞伎なども鑑賞してみたいと思っています。




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