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サッカー観戦 人間模様
アルビレックス新潟が,J1残留を決めました。ゲームにはすばらしいドラマがありますが,観客にも様々なドラマがあります。

私たちの指定席と通路を挟んだ向こう側に,50代前半とおぼしき夫婦がいます。
試合の間中,選手に激しく声をかけています。このようなことは,ある意味生で観戦する楽しみの一つですが,その内容のひどさに辟易しています。

その人たちにとって,失敗は絶対に許されません。
パスコースが違って,うまく反応できなかった時など,罵詈雑言の連続です。
「○○のバカ・アホ・ボケ・・・」,聞いている私たちが気分を害してしまいます。
相手ゴール前でシュートできないときは,「○○のバカ・アホ・ボケ・・・」
シュートをはずせば,「○○のバカ・アホ・ボケ・・・」

そもそも,サッカーは失敗の連続という競技です。うまくいくのは1割程度です。10回のチャンスの中で,ゴールに結びつくのは1回くらいでしょう。9回はうまくいかないのです。生で観戦していると,「得点の臭い」がしてくることがあります。何回も失敗しているのですが,だんだん繋がってきているということを感じてきます。そして,その成果として相手の守備を崩しきってゴールできたときに喜びが爆発するのです。確かにうまくいかないときは,「あーあ」と思いますが,次への期待ということで,ポジティブに考えるようにしています。

この夫婦は,サッカー観戦を通して,相当なストレスを解消しているようです。罵詈雑言を聞きながら,どういう家庭なのだろうかとつい想像してしまいます。きっと,家の中でちょっとしたミスでもあると,「○○のバカ・アホ・ボケ・・・」ではないかと。おどおどとした子どもが育つのではないかと,人ごとながら心配申し上げています。

私たちの前の席の老夫婦たちは,罵詈雑言に苦笑し,顔を見合わせています。
私は,非難されているプレーのいいところをあえて,大きな声でFさんに話したりしています。しかし,そのようなまわりの気配には,まったく気づかないようです。もっとも,気づくような配慮があれば,罵詈雑言はないでしょうから・・・。

アルビの経済支援という名目で,観戦用のデイバッグを購入しました。意気揚々とそのバッグで観戦に行った次のゲームで,そこのオヤジが同じバッグを担いでいました。
残念!!!

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