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バイクに乗って その4


バイクの運転は,ほぼ趣味の世界である。郵便配達や新聞配達などのお仕事バイクを除き,大きめのバイクに乗る人たちは,趣味の世界で運転している。風を感じ,道路や愛車と語り合いながら,運転自体を楽しんでいるのである。
雨にも負けず・風にも負けずのお仕事バイクには,申し訳ないが・・・。

一方,自家用車は,移動の手段としての趣が強い。目的地に到着することに重きが置かれる。「早くつきたい」「着いたら○○したい」という意識が強くなる。中には,運転自体に楽しさを感じていることもあるだろうが,ほとんどは,移動手段として運転していると思う。

バイクが,運転のための運転であるからには,その存在が他の迷惑となってはいけない。特にお仕事系の車両には。
それ故に,運転の確かな技術はもとより,運転者としての高いモラル意識が必要とされる。

私見によるライダー厳禁事項

・爆音,暴走行為,不正改造・・・これは,四輪車にも言えること。
・猛烈ダッシュと無理な追い越し。
・すり抜け  渋滞などしていると,路側帯を通り,渋滞の最前列に出ること。
・軽装による運転  まあ,結果は自分にかえるということであるが。

これらの行為は,ライダーとしての品位を汚すものである。

四輪免許の所有者に比べ,二輪免許の所有者は圧倒的に少ない。それだけ,四輪の運転者は,二輪車の特性について理解していない。車間距離を保たない接近,直前への割り込み,狭い間隔での四輪車の追い越しなど,バイクを運転していて肝を冷やす場面である。

人は,高級車になればなるほど,偉くなったような錯覚に陥りやすい。バイクは,ガキのおもちゃという感覚もある。

同じ公道を走るもの同士として,互いにリスペクトし安全に通行できるように配慮していきたいものである。

「車の運転は,人格を表す」まさにその通りである。

ライダーは,マイノリティー集団である。
だから,ライダー同士は,何だか親近感を感じ,会話が始まるのである。運転それ自体を楽しみ,愛車を大切にしているという共通認識があるから,会話も弾みやすい。車のような核家族の空間にいるのではなく,バイクのあたりにうろうろしていることも,その理由の一つではあるが・・・。
面識のない60歳を超えた人と,20歳前後の青年が普通に会話ができるということは,なかなかないことである。このような,人との出会いもバイクの魅力の一つかもしれない。

人馬一体という言葉がある。バイクも同じである。それだけに愛車に対する思いも一層深いものとなる。これからも運転技術の向上と安全運転に努め,自然との対話を深めていきたいものである。   おわり


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